menu

プレゼントエピソードのご紹介

今はもう退職されたある方にみんなで心を込めてプレゼント

今はもう退職されたある方にみんなで心を込めてプレゼントを選んだ事があります。
もうあの日から2年が経ちますが、その日の楽しかった事やみんなの素敵な笑顔は写真で今も残っていて、時々思い返す度に懐かしい素敵な思い出です。この時に贈ったプレゼントは本当にみんなの感謝の思いと言う言葉がぴったりのプレゼントでした。

還暦にプレゼントを

2年前のある日、職場でスタッフみんなが大変お世話になっているチーフが誕生日で還暦を迎えられる事になりました。せっかくなのでみんなで何か出来ないかと考え、日頃の感謝の気持ちを込めて職場全員で特別なプレゼントを贈る事にしたのです。どんな物を贈るかについてはみんなで相談して本当に迷いましたが「還暦と言えば赤いちゃんちゃんこと赤い帽子、でももう少し普段も使える物がいいよね」とみんなで意見を出して考えに考えて何か普段も使える様な赤い物をプレゼントする事にしました。

赤い色をしたプレゼント

この赤い色をした何かを決める為にみんな少し頭を悩ませました。赤いパンツや赤いシャツなんて意見も出たのを覚えています。しかしチーフは普段からスーツ姿がバッチリ決まっていた方だったので、最終的には赤いネクタイになりました。ここまでの決定は比較的スムーズだったのですが、そのネクタイのデザインはどんな物が良いのか、また一口に赤と言ってもどんな赤が良いのか、どんなメーカーのネクタイをどこで買うか、誰が買いに行くのが適任かなどでかなり議論が紛糾しました。
悩んだ結果デザインはその場で見て素敵な物、赤は仕事でもプライベートでも使える様な浮き過ぎない赤を選ぶ事になりました。

ネクタイ選びを頼まれる

実際にお店でネクタイを選んで購入するのはいつもお洒落でセンスの良いIちゃんと何故か私がする事になりました。私は正直自信が無かったのですが、前職が百貨店の紳士服飾部の販売だったので断る事も出来ず、Iちゃんと大切な贈り物のネクタイ選びをする事になったのでした。その時に初めて感じた事はプレゼントを選ぶ人はこんなにも真剣に心を込めて選んでいるのだと言う事でした。前職の時にはワイシャツや紳士雑貨、もちろんネクタイも扱っていましたが、こういうお客様の気持ちに気づいていただろうかと思いました。百貨店には3年程おりましたが、選ぶ側の気持ちがもっとわかっていればお客様への商品のご案内も変わっていたのではないかと思います。大切な人に選ぶプレゼントはそれぐらい悩みに悩む大切な物なのだと改めて知りました。

素敵なネクタイに出会う

いくつかの百貨店や紳士服店をIちゃんとまわり、デザインや色などが素敵で予算にも合う候補を3つに絞りました。最後にはその商品を写真に撮って職場に写メで送り、職場のみんなも交えて決める事にしたのです。この候補選びは大変でしたが予想に反してとても楽しかったです。お店の人にアドバイスを求めたりしながら身に着けてくれる人の事を考え、似合うかどうかを想像したり喜ぶ表情を想像したりしながら選ぶ事は、予想外のとてもワクワクする作業でした。最初は自信がなく不安だったこのプレゼント選びの役目を自分が出来た事をとても嬉しく思いました。そして写メを送った職場のみんなが一致して選んだネクタイは私達も一番似合うのではないかと思ったネクタイでした。こうしてチーフに還暦のお祝いで贈る為の大切な一本のネクタイが決まったのでした。

サプライズとプレゼント

誕生日当日は仕事が終わった後にサプライズでプレゼントを贈る事にしました。ケーキと花束も用意していたので終業後まで隠すのに必死でした。上手く行くかどうか少し賭けでしたが、スタッフみんなの機転と協力で終業後職場に密かにマネージャーをお呼びして本当にサプライズでプレゼントを渡す事が出来ました。その時の今まで見た事の無い様なチーフのびっくりした笑顔は忘れられません。ケーキにキャンドルを灯してから実際にチーフにネクタイを当ててもらってスタッフみんなで写真を沢山撮りました。あの時のチーフの笑顔、みんなの笑顔は今も鮮明にずっと心の中に残っています。本当に特別な日で特別な感謝のプレゼントでした。

この時の経験で私は誰かにプレゼントを贈る事、選ぶ事の意味を本当に理解した様に思います。プレゼントにはもらう人の事を思いやる心や感謝の心がこもっていなければいけないと言う事も強く感じました。プレゼントはただの物ではなくて気持ちが形になった物なのだなと知りました。退職されたチーフとは最近も会う機会がありましたが、還暦の時のプレゼントを今もとても大切にしてくださっています。